営業車を所有する企業にあっては、車両の適切な管理は非常に重要な業務の1つです。出入庫の管理はもちろん、使用中における走行状況をリアルタイムで把握することは、たとえば不測の事態に巻き込まれた場合でも迅速な対応を可能にします。タクシー会社や運送会社などにおいては、多額の費用をかけて大規模な車両管理システムを導入しています。しかし1〜数台程度の車両を保有する一般企業であれば、費用対効果に気をつける必要があります。現在では、非常に簡易な方法で管理システムを構築することが可能です。それは、gps発信機を車両に取り付けることです。gpsは、物体の位置情報を正確に特定できるシステムです。発信機の信号を人工衛星がキャッチし、座標を解析して追跡することができます。
現在普及しているgps発信機は非常に小型化が進んでおり、自動車のボディにマグネットで装着できるようになっています。そして位置情報の受信は、パソコンやスマートフォンに専用のアプリをインストールしたり、指定されたURLにアクセスしたりするだけですぐに可能になります。gps発信機で車両を管理すれば、たとえば渋滞や事故情報が入った場合はすみやかにドライバーに連絡を取り、ルートの変更などを指示することができるようになります。また、急な行先変更への対処も容易になります。もちろん危機管理にも役立ちます。盗難などが発生した場合はただちにに位置を特定して通報できるだけでなく、被害に遭った車の行方をリアルタイムで追跡することが可能になります。